お役立ちコラム 2025.02.28
太陽光発電のメンテナンスが義務化!内容や費用・頻度を解説
目次
太陽光発電のメンテナンス義務化について
法律で定められているメンテナンス
電気事業法と改正FIT法
太陽光発電システムのメンテナンスについては、電気事業法と改正FIT法(再生可能エネルギー特別措置法)で義務化されています。
電気事業法では、一般用電気工作物として50kW以上の発電設備について定期的な点検が義務付けられています。
また、改正FIT法では、再生可能エネルギー発電設備の保守点検について定められています。
具体的には、発電事業者に対して、保守点検の実施とその結果の報告が義務付けられています。
これらの法律に基づいて、太陽光発電システムの適切なメンテナンスを行うことが求められているのです。
義務化の対象と内容
メンテナンスの義務化の対象となるのは、以下の太陽光発電設備です。
・FIT認定を受けた10kW以上の太陽光発電設備
・FIT認定の有無に関わらず、50kW以上の太陽光発電設備
義務化の内容としては、定期的な点検の実施と、その記録の作成・保管が求められます。
点検の頻度や内容については、一般社団法人 太陽光発電協会(JPEA)が作成した「太陽光発電システム保守点検ガイドライン」が参考になります。
このガイドラインでは、システムの種類や設置環境に応じた点検の項目や頻度が示されています。
発電事業者は、このガイドラインを参考にしながら、自らの発電設備に適したメンテナンス計画を立てることが重要です。
メンテナンスと保守点検の違い
太陽光発電システムの維持管理において、「メンテナンス」と「保守点検」という用語がよく使われます。
この2つは似たような意味合いで使われることが多いのですが、厳密には以下のような違いがあります。
用語 | 意味 |
---|---|
メンテナンス | 設備の性能を維持し、良好な状態で使用し続けるための作業全般。清掃、部品交換、修理など。 |
保守点検 | 設備の状態を確認し、異常の有無をチェックする作業。 |
つまり、メンテナンスは設備を良好な状態に保つための作業全般を指す広い概念であるのに対し、保守点検はその中でも特に設備の状態を点検する作業を指す言葉だと言えます。
義務化の対象となっているのは主に「保守点検」の部分ですが、点検で発見された不具合への対応など、メンテナンス全般についても適切に行っていくことが重要です。
定期的な点検を通じて設備の状態を把握し、必要なメンテナンスを行うことで、太陽光発電システムを常に最適な状態に保つことができるのです。
太陽光発電のメンテナンスが必要な理由
故障や発電量低下を防ぐため
太陽光発電システムを長期間安定して運用するためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。
メンテナンスを怠ると、パネルの汚れや劣化、機器の不具合などが原因で、発電効率が低下してしまう可能性があります。
また、小さな異常を放置していると、やがて重大な故障につながるリスクも高まります。
故障が発生すれば、発電ができなくなるだけでなく、修理のための費用も発生してしまいます。
発電量の低下は、売電収入の減少につながるため、太陽光発電事業の収益性に直結する重要な問題です。
定期的なメンテナンスを行うことで、こうしたリスクを未然に防ぎ、安定した発電を継続することができるのです。
他者への損害リスクを防ぐため
太陽光発電システムの不具合は、発電事業者だけでなく、周囲の住民や建物に対しても損害を与えるリスクがあります。
例えば、強風によってパネルが飛散したり、機器から発火したりした場合、周辺の建物に被害が及ぶ可能性があります。
また、パネルの反射光が近隣の住宅に入り込み、生活に支障をきたすといったトラブルも報告されています。
こうした他者への損害リスクを防ぐためにも、定期的なメンテナンスが重要だと言えます。
点検を通じて設備の異常を早期に発見し、適切な対策を講じることで、事故や トラブルを未然に防ぐことができるのです。
保険料高騰の背景
近年、太陽光発電設備を対象とした保険の料率が大幅に上昇しています。
これは、メンテナンス不足による事故やトラブルが増加していることが主な要因だと考えられています。
保険会社にとって、事故の頻発はリスクの増大を意味します。
リスクに見合った保険料を設定するため、料率の引き上げに踏み切らざるを得ないのです。
また、FIT制度の変更によって売電価格が下落し、発電事業者の収益性が悪化していることも、保険料高騰の背景にあると指摘されています。
事業者の中には、コスト削減のためにメンテナンスを手薄にする傾向があることから、保険会社はリスク増大を懸念しているのです。
結果として、保険料の上昇分だけ発電事業の採算性が悪化し、事業継続が困難になるケースも出てきています。
こうした悪循環を断ち切るためにも、適切なメンテナンスを行い、事故やトラブルのリスクを低減することが重要だと言えるでしょう。
メンテナンス・保守点検の具体的な内容
目視点検と精密点検の違い
太陽光発電システムのメンテナンスにおいて、点検は大きく「目視点検」と「精密点検」の2種類に分けられます。
目視点検は、文字通り目視で設備の異常や不具合の有無を確認する点検です。
パネルの汚れや破損、架台のゆがみ、配線の損傷などを、目で見て確認することが目的となります。
一方、精密点検では、各種の測定機器を用いて、より詳細な点検を行います。
絶縁抵抗測定器や赤外線カメラなどの専門機器を使用し、目視では確認できない部分の異常も検出します。
目視点検は比較的簡易に実施できる点検ですが、精密点検は専門知識と機材が必要となるため、通常は専門の点検業者に依頼することになります。
定期的に行うべき作業
太陽光発電システムを健全に保つためには、点検だけでなく、いくつかの定期的な作業が欠かせません。
代表的なものが、草刈りとパネル洗浄です。
草刈り
太陽光パネルの周囲に雑草が伸びると、パネルに影ができて発電量が低下するだけでなく、枯れ草による火災のリスクも高まります。
また、点検の際の作業性も悪化するため、定期的な草刈りが必要不可欠です。
草刈りの頻度は、立地環境によっても異なりますが、少なくとも年に数回は実施するのが一般的です。
特に、春から夏にかけては草の成長が早いため、こまめな草刈りが求められます。
パネル洗浄
太陽光パネルの表面に汚れが付着すると、発電効率が大幅に低下してしまいます。
特に、鳥のフンや花粉、大気中のチリなどは、放置するとパネルに固着して簡単には取れなくなります。
定期的にパネルを洗浄することで、汚れを除去し、発電量の低下を防ぐことができます。
洗浄の頻度は、汚れの程度によって異なりますが、一般的には年に1~2回程度が目安です。
ただし、誤った洗浄方法を用いると、かえってパネルを傷めてしまう恐れもあるため、専門業者への依頼が望ましいでしょう。
主な点検項目
太陽光発電システムの保守点検では、数多くの項目をチェックしていきます。
ここでは、主な点検項目について解説します。
パネルの破損・ホットスポット
太陽光パネルは、風雨や飛来物の影響で破損することがあります。
目視点検では、パネル表面のひび割れや欠けなどの有無を確認します。
また、赤外線カメラを用いて、パネル表面の温度分布を調べる「サーモグラフィ検査」も行われます。
局所的に温度が高くなっている部分があれば、ホットスポットの可能性があります。
ホットスポットは、発電量の低下や火災のリスクにつながるため、早期発見・早期対処が重要です。
設備の清掃・固定状態
パワーコンディショナーや接続箱など、太陽光発電システムを構成する各設備の清掃状態もチェック項目の一つです。
ホコリの堆積は、機器の放熱を妨げ、故障の原因になります。
目視で汚れ具合を確認し、必要に応じて清掃を行います。
また、各設備が適切に固定されているかどうかも重要なポイントです。
ネジの緩みやズレがないか、しっかりと点検する必要があります。
パワコンなど機器の点検・交換
パワーコンディショナー(パワコン)は、太陽光で発電した直流電力を交流に変換する重要な機器です。
パワコンの異常は、発電量の低下だけでなく、火災などの重大なトラブルにつながるリスクもあります。
目視点検では、外観の異常や表示ランプの点灯状態などを確認します。
また、精密点検では、出力電圧や電流、絶縁抵抗などを測定し、機器の健全性を総合的に判断します。
点検の結果、性能の低下が著しい場合は、パワコンの交換を検討する必要があります。
絶縁抵抗値・配線接続部の点検
太陽光発電システムの配線や接続部は、経年劣化により絶縁性能が低下することがあります。
絶縁抵抗の低下は、感電や漏電、火災などの事故につながる危険性があります。
そのため、定期的に絶縁抵抗値を測定し、基準値以上の数値を維持していることを確認する必要があります。
また、配線の接続部では、ネジの緩みによる接触不良のトラブルも起こりやすいポイントです。
目視や触診で、ネジの締まり具合や配線の固定状態をしっかりと点検しましょう。
発電量や接地抵抗の測定
太陽光発電システム全体の発電量を測定することで、システム全体の健全性を評価することができます。
発電量が設計値よりも大幅に低い場合は、何らかの異常が発生している可能性が高いと判断されます。
原因を特定するために、より詳細な点検を行う必要があるでしょう。
また、感電事故を防ぐために、接地線の接地抵抗値も重要な点検項目です。
接地抵抗値が高すぎると、万が一の際に感電のリスクが高まります。
アースの状態を定期的にチェックし、適切な数値を維持することが求められます。
このように、太陽光発電システムの保守点検では、多岐にわたる項目を網羅的に確認していく必要があります。
専門的な知識と技術が求められる作業も多いため、信頼できる点検業者を選定することが重要だと言えるでしょう。
メンテナンスの費用と実施頻度の目安
太陽光発電システムのメンテナンスにかかる費用は、発電所の規模や点検内容によって大きく異なります。
ここでは、発電所の規模別にメンテナンス費用の相場を紹介するとともに、修理・交換にかかる費用、定期点検とスポット点検の違いについても解説します。
発電所規模別のメンテナンス費用相場
太陽光発電所のメンテナンス費用は、発電所の規模によって大きく異なります。
以下では、住宅用、産業用(50kW未満)、産業用(50kW以上)の3つのカテゴリーに分けて、それぞれの費用相場を紹介します。
住宅用 5万円〜10万円
住宅用太陽光発電システムのメンテナンス費用は、1回あたり5万円〜10万円程度が相場です。
ただし、屋根に設置されているシステムの場合、点検のために足場を組む必要があるため、費用がさらに上乗せされることがあります。
住宅用システムの点検頻度は、一般的に4年に1回程度が目安とされています。
ただし、パネルの汚れ具合や設置環境によっては、もう少し頻繁な点検が必要になる場合もあります。
産業用(50kW未満) 10万円〜15万円
産業用太陽光発電システムのうち、50kW未満の比較的小規模なシステムのメンテナンス費用は、年間10万円〜15万円程度が相場です。
ただし、この金額はあくまで目安であり、点検内容や頻度によって変動します。
50kW未満の産業用システムの点検頻度は、一般的に年1回程度が推奨されています。
ただし、システムの稼働状況や環境条件によっては、より頻繁な点検が必要になることもあります。
産業用(50kW以上) 100万円〜200万円/MW
産業用太陽光発電システムのうち、50kW以上の大規模なシステムのメンテナンス費用は、発電容量1MW(1,000kW)あたり100万円〜200万円程度が相場です。
つまり、1MW のシステムであれば年間100万円〜200万円、2MWのシステムであれば年間200万円〜400万円程度のメンテナンス費用がかかると考えられます。
ただし、これはあくまで目安であり、点検内容や頻度、システムの特性などによって大きく異なる場合があります。
大規模な産業用システムの点検頻度は、法律で定められており、1年に1回以上の点検が義務付けられています。
また、システムの健全性を維持するためには、法定点検以外にも定期的な点検を行うことが望ましいとされています。
修理・交換にかかる費用
太陽光発電システムの定期的なメンテナンスに加えて、故障や劣化が発生した場合は、修理や部品交換が必要になります。
ここでは、主要なコンポーネントである太陽光パネルとパワーコンディショナーの修理・交換費用について解説します。
パネル・パワコンの修理・交換費用
太陽光パネルに破損や不具合が見つかった場合、修理または交換が必要になります。
パネル1枚あたりの交換費用は、10万円〜15万円程度が相場です。
大規模な発電所では、多数のパネルを一括で交換することもあるため、費用が高額になる場合があります。
パワーコンディショナーは、太陽光発電システムの心臓部とも言える重要な機器です。
パワコンに不具合が見つかった場合、部分的な修理で対応できることもありますが、性能の大幅な低下や故障が確認された場合は、交換が必要になります。
パワコンの交換費用は、機器の容量や型式によって異なりますが、一般的に20万円〜100万円程度が相場です。
ただし、大規模な産業用システムでは、より大容量のパワコンが使用されているため、交換費用が数百万円に上ることもあります。
定期点検とスポット点検
太陽光発電システムの点検は、定期的に行う「定期点検」と、必要に応じて行う「スポット点検」に分けられます。
定期点検は、システムの健全性を維持するために、定期的に行う総合的な点検です。
法律で定められた点検頻度に加えて、メーカーが推奨する点検スケジュールに沿って実施するのが一般的です。
一方、スポット点検は、何らかの異常や不具合が発生した際に、原因を特定するために行う臨時の点検です。
例えば、発電量が大幅に低下した場合や、機器の異常音・異臭に気付いた場合などに実施します。
スポット点検の費用は、点検内容や発電所の規模によって大きく異なりますが、一般的に数万円〜数十万円程度が相場です。
ただし、重大な不具合が見つかった場合は、修理や交換の費用が追加で発生します。
太陽光発電システムのメンテナンスは、発電量の維持と事故の防止に欠かせない重要な作業です。
定期点検を着実に行いつつ、異常や不具合の兆候を見逃さないことが、システムを長期的に安定運用するための鍵と言えるでしょう。
自分でできるメンテナンスと業者依頼が必要な作業
太陽光発電システムのメンテナンスは、専門的な知識と技術が必要な作業が多く含まれています。
しかし、中には発電事業者自身でできる簡単な点検や作業もあります。
ここでは、自分でできるメンテナンスの範囲と、業者に任せるべき専門作業について解説します。
また、自分でメンテナンスを行う際のリスクについても触れておきましょう。
自分でできる範囲
発電事業者自身でできるメンテナンスは、主に目視点検と日常的な管理作業です。
専門的な知識がなくても、ある程度の異常や不具合は発見できます。また、草刈りなどの簡単な作業も自分で行うことが可能です。
目視点検・日常点検
目視点検は、太陽光パネルやパワーコンディショナーなどの主要機器を目視で確認し、汚れや破損、変色などの異常がないかをチェックする作業です。
具体的には、以下のような点に注意して確認します。
・パネル表面の汚れ、破損、変色
・パネルの取り付け状態のゆるみや破損
・配線の損傷や断線
・パワーコンディショナーの動作状況(表示ランプの点灯状態など)
・機器周辺の異物や障害物の有無
これらの点検は、日常的に行うことで、異常の早期発見につながります。異常を発見した場合は、すぐに専門業者に連絡し、適切な対処を依頼しましょう。
草刈り
太陽光パネルの周囲に草が伸びると、日陰ができて発電量が低下するだけでなく、火災のリスクも高まります。
そのため、定期的な草刈りは欠かせない管理作業の一つです。
草刈りは、基本的に発電事業者自身で行うことができます。ただし、斜面や傾斜地での作業は危険を伴うため、安全に十分配慮する必要があります。
また、電気系統に近い場所での草刈りは、感電の恐れがあるため避けるべきでしょう。
業者に任せるべき専門作業
太陽光発電システムのメンテナンスには、専門的な知識と技術が必要な作業が多く含まれています。これらの作業は、必ず専門業者に依頼することが大切です。
電気系統の点検や修理
太陽光発電システムの心臓部とも言える電気系統の点検や修理は、感電の危険性が高く、専門的な知識が必要不可欠です。具体的には、以下のような作業が含まれます。
・パネルの出力測定
・接続箱内の点検
・パワーコンディショナーの動作確認
・各種ケーブルの導通確認
・絶縁抵抗測定
これらの作業は、必ず有資格者が行う必要があります。もし不具合が見つかった場合は、業者による速やかな修理を依頼しましょう。
パネル洗浄
太陽光パネルの表面に汚れが付着すると、発電量が大幅に低下してしまいます。定期的なパネル洗浄は、発電量の維持に欠かせない作業です。
ただし、パネル洗浄は、高所での作業となるため、危険を伴います。また、誤った洗浄方法を用いると、パネルを傷める恐れもあります。
そのため、パネル洗浄は、安全に配慮し、適切な方法で行える専門業者に依頼することをおすすめします。
業者の中には、高圧洗浄機や純水を使用した洗浄サービスを提供しているところもあります。
自分でメンテナンスするリスク
太陽光発電システムのメンテナンスを自分で行うことで、コストを抑えられるというメリットがある一方で、いくつかのリスクも存在します。
まず、感電や転落などの事故リスクがあります。太陽光発電システムは、高電圧を扱う設備であり、また高所に設置されていることが多いため、不慣れな人が作業を行うと危険です。
また、適切な方法で作業を行わないと、かえってシステムに悪影響を与えてしまう可能性もあります。
例えば、パネル洗浄で水圧が強すぎたり、不適切な洗剤を使用したりすると、パネルを傷める恐れがあります。
さらに、メンテナンスを自分で行うことで、保証が適用されなくなるケースもあります。
メーカーによっては、専門業者によるメンテナンスを求めていることがあるため、注意が必要です。
以上のようなリスクを考慮し、自分でできる範囲のメンテナンスにとどめ、専門的な作業は業者に任せるのが賢明だと言えるでしょう。
定期的な点検と適切なメンテナンスを行うことで、太陽光発電システムの長期的な安定運用が可能になります。
太陽光発電で多発するトラブルや不具合
太陽光発電システムは、長期間の使用に伴って様々なトラブルや不具合が発生することがあります。
ここでは、太陽光発電で多発するトラブルや不具合の代表例を紹介するとともに、その原因と対策について解説します。
定期的なメンテナンスを行うことで、これらのトラブルを未然に防ぐことができます。
クラスタ断線
クラスタ断線は、太陽光パネル内の配線(クラスタワイヤー)が断線するトラブルです。
クラスタワイヤーは、パネル内の太陽電池セルを直列に接続するために使用される細い配線で、経年劣化やパネルのストレスによって断線が発生します。
クラスタ断線が発生すると、パネルの一部または全体が発電できなくなり、発電量が大幅に低下します。
目視では確認できないため、赤外線カメラを使用したサーモグラフィ検査で発見されることが多いです。
クラスタ断線が見つかった場合は、パネルの交換が必要になります。
ただし、製品の保証期間内であれば、メーカーによる無償交換が適用される場合もあります。
経年劣化によるパワコン故障
パワーコンディショナー(パワコン)は、太陽光発電システムの中で最も重要な機器の一つですが、経年劣化によって故障するリスクがあります。
特に、電解コンデンサの劣化が主な原因として知られています。
パワコンが故障すると、システム全体が停止し、発電ができなくなります。
また、故障したパワコンを修理または交換するには、高額な費用がかかる場合があります。
パワコンの寿命は、一般的に10年から15年程度と言われています。
定期的な点検を行い、劣化の兆候を早期に発見することが大切です。
また、パワコンの保証期間を確認し、期間内に故障した場合は、メーカーによる無償修理や交換を依頼しましょう。
接地線不備・配線のたるみ
太陽光発電システムの施工不備により、接地線の不備や配線のたるみが発生することがあります。
これらの不備は、感電や火災などの重大な事故につながる危険性があります。
接地線は、太陽光パネルやパワコンなどの機器を大地と電気的に接続するためのものです。
接地線が正しく接続されていない場合、落雷などによって機器が損傷したり、人が感電したりするリスクがあります。
また、配線のたるみは、風雨などの外的要因によって配線が断線したり、短絡したりする原因になります。
特に、屋外に設置された配線は、経年劣化によってたるみが発生しやすくなります。
これらの不備は、目視点検で発見できる場合もありますが、専門的な知識が必要な場合も多いです。
定期的な点検を専門業者に依頼し、不備を早期に発見・修正することが重要です。
架台ボルトのゆるみ
太陽光パネルを屋根や地面に固定するための架台は、長期間の使用によってボルトがゆるむことがあります。
ボルトのゆるみは、パネルの脱落や破損につながる危険性があります。
特に、強風や積雪など、外的要因によってパネルに大きな力がかかる場合は、ボルトのゆるみによってパネルが脱落するリスクが高くなります。
脱落したパネルは、人や建物に被害を与える可能性があります。
架台ボルトのゆるみは、目視点検で確認することができます。定期的に架台のボルトを確認し、ゆるみが見つかった場合は、速やかに増し締めを行いましょう。
また、ボルトの腐食や破損が見られる場合は、交換が必要になります。
太陽光発電システムのトラブルや不具合は、発電量の低下だけでなく、安全性にも関わる重要な問題です。定期的なメンテナンスを行い、これらのトラブルを未然に防ぐことが、システムを長期的に安定運用するための鍵となります。
まとめ
太陽光発電システムのメンテナンスは、システムを長期的に安定運用するために欠かせない重要な作業です。
メンテナンスの義務化や保険料の高騰など、近年の動向を踏まえると、その重要性はますます高まっていると言えるでしょう。
本記事では、太陽光発電のメンテナンスについて、以下のような内容を詳しく解説してきました。
・メンテナンスが必要な理由
・法律で定められているメンテナンスの内容
・メンテナンスと保守点検の違い
・具体的なメンテナンス内容と費用相場
・自分でできるメンテナンスと業者に依頼すべき作業
・多発するトラブルや不具合の種類と対策
太陽光発電システムのメンテナンスは、専門的な知識と技術が必要な作業が多く含まれています。
自分でできる範囲のメンテナンスを行いつつ、専門的な作業は信頼できる業者に依頼することが大切です。
また、メンテナンスは、発電量の維持だけでなく、安全性の確保や事故の防止にも直結する重要な作業です。
コストを抑えるために手を抜くことなく、適切な頻度で必要なメンテナンスを行うことが求められます。
太陽光発電システムを導入している発電事業者の皆様には、本記事を参考に、適切なメンテナンス計画を立てていただければ幸いです。
定期的なメンテナンスを行うことで、太陽光発電システムを長期的に安定運用し、再生可能エネルギーの普及に貢献していきましょう。
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