お役立ちコラム 2024.10.18
オール電化の冬の電気代対策を解説!賢い使い方と節約術
オール電化住宅の冬の電気代に悩まれている方は多いのではないでしょうか。
一般家庭の電気代は、夏と冬に大きく上昇する傾向にあります。
特にオール電化住宅の冬の電気代は、夏季の約13,000円から冬季には約20,000円まで跳ね上がることも。
実は冬季の電気代上昇には、はっきりとした理由があるのです。
目次
冬の電気代が高くなる理由
オール電化住宅で冬の電気代が上昇する主な要因は、暖房とエコキュートにあります。
暖房器具の使用時間が長くなることは想像しやすいものの、実は給湯設備の効率低下も大きな影響を与えているのです。
さらに、生活習慣の変化も電気代上昇の一因となっています。
エコキュートの効率変化
エコキュートは空気の熱を利用してお湯を沸かすヒートポンプ式の給湯システムです。
このシステムは外気の熱を活用するため、気温の低下とともに効率が悪化します。
夏場であれば水温と気温の差が小さいため、少ないエネルギーでお湯を沸かすことができます。
しかし冬場は、外気温と水温の低下により、より多くのエネルギーが必要になるのです。
エコキュートの季節別効率 | |
---|---|
夏季 | 水温約25℃→設定温度40℃(温度差15℃) |
冬季 | 水温約5℃→設定温度40℃(温度差35℃) |
具体的な数値で見ると、夏季は月額約1,000円程度で済んでいた給湯の電気代が、冬季には2,000~3,000円に跳ね上がることも。
また、お湯の使用頻度も冬季は増加傾向にあります。
入浴時の湯温設定が高めになりやすく、手洗いや食器洗いでもお湯を使う機会が増えるためです。
このように、エコキュートの効率低下と使用量の増加が、冬季の電気代上昇に大きく影響しているのです。
給湯効率の低下
エコキュートの給湯効率は、外気温に大きく左右されます。
たとえば夏場の外気温が25℃のときは、水温を40℃まで上げるのに必要な温度差は15℃です。
一方、冬場の外気温が5℃まで下がると、同じ40℃まで沸かすのに35℃もの温度差を埋める必要があります。
季節別 給湯効率の比較 | |||
---|---|---|---|
夏季 | 冬季 | ||
外気温 | 25℃前後 | 外気温 | 5℃前後 |
水温 | 20~25℃ | 水温 | 5~10℃ |
必要な温度上昇 | 約15~20℃ | 必要な温度上昇 | 約30~35℃ |
このように大きな温度差を埋めるため、消費電力量は必然的に増加します。
実測データによると、冬季の給湯効率は夏季の約50~60%にまで低下することも。
高温給湯の増加
寒い季節になると、自然とお湯の使用頻度が増えていきます。
入浴時の湯温を夏場より2~3℃高めに設定する方も多いはず。
たとえば、夏場は38℃設定で十分だった湯温を、冬場は40~41℃に上げる傾向があります。
【冬季に増加する給湯利用シーン】
- お風呂の湯温を上げる
- シャワーの使用時間が長くなる
- 洗面所での手洗いにお湯を使用
- 食器洗いで水よりお湯を好む
- 床掃除にお湯を使用
給湯器の稼働時間は、冬場には夏場の1.5~2倍になることも。
特に朝晩の時間帯は、家族全員がお湯を使用するピーク時間となります。
このように高温のお湯を頻繁に使用することで、エコキュートの電力消費は増加するのです。
一般的な4人家族の場合、冬季の給湯による電気代は月額で3,000~4,000円ほど上昇することも。
暖房による電力消費
オール電化住宅では、暖房器具のほとんどが電気で動作します。
エアコンやヒーターなどの暖房機器は、冬場の電気代上昇の大きな要因となっています。
特に寒冷地のご家庭では、暖房による電気代が月額1万円を超えることも。
【主な暖房器具の消費電力目安】
- エアコン:500~1,500W
- 電気ヒーター:800~1,200W
- 電気カーペット:200~300W
- 電気こたつ:150~300W
- ホットカーペット:180~250W
エアコンの使用実態
暖房時のエアコンは、冷房時よりも多くの電力を消費します。
実験データによると、24時間運転時の消費電力量は冷房が4,095Whなのに対し、暖房は9,174Whにまで達します。
この差は熱交換の仕組みによって生じているのです。
エアコンの消費電力量比較 | |||
---|---|---|---|
冷房運転(外気温32℃の場合) | 暖房運転(外気温2℃の場合) | ||
1時間あたり | 約170Wh | 1時間あたり | 約382Wh |
24時間合計 | 約4,095Wh | 24時間合計 | 約9,174Wh |
電気代目安 | 約127円/日 | 電気代目安 | 約284円/日 |
24時間運転のメリット・デメリット
エアコンの24時間運転には、賢く活用すべきポイントがあります。
実は短時間の外出時には、エアコンを切るより、つけっぱなしのほうが省エネになることも。
ただし、使用時間が長くなるため、以下のようなメリット・デメリットを把握しておく必要があります。
【24時間運転のメリット】 – 室温が安定し快適に過ごせる – 寝つきや睡眠の質が向上 – 室温変化による体調不良を防止 – 電源の入れ忘れ・切り忘れの心配なし – 短時間なら電気代を抑制できる 【24時間運転のデメリット】 – 長期的な電気代の上昇 – エアコン本体の寿命が縮まる可能性 – フィルターの目詰まりが早まる – 自動お掃除機能が使えない – 故障のリスクが高まる
暖房の使用時間は、ご家庭の生活スタイルに合わせて調整しましょう。
在宅時間が長い場合は、温度設定を控えめにした24時間運転も検討できます。
一方、日中の不在が多い場合は、タイマー機能を活用した効率的な運転がおすすめです。
効果的な節約方法
オール電化住宅の冬の電気代は、いくつかの工夫で抑制できます。
実際に電気代を30%削減に成功した家庭の取り組みをもとに、効果的な方法をご紹介します。
特に料金プランの見直しは、すぐに始められる対策として注目です。
料金プランの見直し
オール電化向けプランは、時間帯によって電気代が大きく変動します。
たとえば深夜電力(23時~7時)は、通常の3分の1程度の料金で利用可能です。
この時間帯別料金制度を活用することで、光熱費を効果的に節約できます。
【時間帯別の電気代目安】
- 深夜時間帯(23時~7時):1kWh=約10円
- 日中時間帯(10時~17時):1kWh=約30円
- その他の時間帯:1kWh=約20円
エアコンの上手な使い方
暖房効率を上げることで、消費電力を抑制できます。
具体的には、室温20~21℃設定を目安に、サーキュレーターで空気を循環させましょう。
また、フィルターの清掃を2週間に1回程度行うことで、電力消費を約10%抑えられます。
【エアコンの節電ポイント】
1. 温度設定の工夫
- 設定温度は20~21℃が目安
- 1℃の調整で約10%の節約
- 厚手の服装との併用がおすすめ
2. 効率的な運転
- サーキュレーターでの空気循環
- カーテンやブラインドの活用
- 定期的なフィルター清掃
エコキュートの活用術
お湯の無駄遣いを減らすことで、給湯の電気代を抑制できます。
特におまかせモードの活用は、必要な湯量を自動で調整してくれる便利な機能です。
さらに高温足し湯機能を使用することで、追い焚きよりも効率的にお湯を温められます。
【エコキュートの節約テクニック】
- おまかせモードの活用
- 高温足し湯の利用
- 湯量設定の適正化
- 深夜時間帯の活用 – 休止モードの設定
まとめ
オール電化の冬の電気代は、適切な対策で効果的に抑制できます。
まずは料金プランの見直しから始め、徐々に生活習慣を改善していきましょう。
特にエアコンとエコキュートの使い方を工夫することで、大きな節約効果が期待できます。
【重要ポイントまとめ】
- 時間帯別料金プランの活用
- 適切な温度設定と機器のメンテナンス
- エコキュートの効率的な運用
- 生活習慣の見直し
- 定期的な使用状況の確認
これらの対策を無理のない範囲で実践することで、快適な暮らしと電気代の節約を両立できます。
まずはできることから始めて、徐々に習慣化していくことをおすすめします。
この記事を書いた人
TRENDLINE編集部
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