太陽光発電による売電収入がある場合確定申告しないとどうなる？

太陽光発電において確定申告が必要になるのは2パターン

パターン➀：【給与取得者】売電所得が20万円以上

太陽光発電による売電収入がある場合、給与所得者であっても売電所得が年間20万円以上になると確定申告が必要です。 給与所得者とは、会社員や公務員などの固定的な給与収入を得ている人を指します。

例えば、自宅の屋根に設置した太陽光パネルで年間25万円の売電収入を得た場合、この収入は20万円を超えているため、確定申告が必要となります。 これを怠ると、後々税務署から指摘を受ける可能性がありますので注意が必要です。

確定申告を行うことで、正確な税金の計算や、場合によっては税金の還付を受けることも可能です。 売電所得が20万円以上の場合は、必ず申告を行い、税務リスクを避けるようにしましょう。

パターン②：【自営業・事業所】売電所得が38万円以上

自営業者や事業所の場合、太陽光発電による売電所得が年間38万円以上になると確定申告が必要です。 自営業者とは、個人事業主やフリーランスなど、給与所得ではなく事業所得を得ている人を指します。

例えば、小規模な工場や店舗に設置した太陽光パネルで年間40万円の売電収入を得た場合、この収入は38万円を超えているため、確定申告が必要です。 事業所の場合も同様で、売電所得が38万円を超えると申告の義務があります。

自営業者や事業所が確定申告を行うことで、売電収入に対する税金を正確に計算し、適切に納税することができます。 これにより、税務署からの監査やペナルティのリスクを避けることができるため、しっかりと申告を行うことが重要です。

太陽光発電の確定申告をしてないと課せられる2つのペナルティ

ペナルティ➀：「無申告加算税」

確定申告をしなかった場合に課される最初のペナルティが「無申告加算税」です。 無申告加算税は、申告期限までに確定申告を行わなかった場合に発生する追加税金です。 具体的には、納付すべき税額に対して最大20％の加算税が課されることがあります。

例えば、30万円の売電所得に対する税金が10万円の場合、無申告加算税としてさらに2万円が追加される可能性があります。 これにより、納税額が大幅に増えることになり、経済的な負担が増加します。

無申告加算税は、確定申告を怠った場合に自動的に課されるため、早めに申告を行うことが重要です。 また、税務署からの指摘がある前に自主的に申告を行うことで、無申告加算税の減免を受けられる場合もあります。

ペナルティ②：「延滞税」

確定申告を行わず、納付すべき税金を期限内に納めなかった場合に発生するもう一つのペナルティが「延滞税」です。 延滞税は、税金の納付が遅れた場合に発生する利息のようなもので、納期限の翌日から実際に納付する日までの日数に応じて計算されます。

延滞税の利率は年によって異なりますが、おおむね年14.6％となっており、高い利率が設定されています。 例えば、納付すべき税金が10万円であった場合、1年間延滞すると1万4,600円の延滞税が発生することになります。

延滞税は、納税が遅れるほど金額が増加するため、早めに納税を行うことが重要です。 確定申告を行い、適切な時期に税金を納めることで、延滞税の発生を防ぐことができます。

このように、確定申告を怠ることで発生するペナルティは無視できないものです。 適切に申告を行い、法に則った納税をすることが、安心して太陽光発電を活用するための第一歩となります。